配信機材

【配信用語】マイナスワンについて。機材の設定と用語解説

 

配信オペレートをしていると

タイトルのような用語を耳することがあると思う。

今回は配信音声をオペレートする際に

理解して起きたい

「マイナスワン」

この用語のについて解説していこうと思う。

マイナスワンは放送音声用語

 

まずマイナスワンとは音声を扱う際に使用する業界用語。

主に放送局で使われている。

 

双方向配信できるzoomやWebex、teamsを使うことが身近になり、

一般の人にもこの用語を耳するようになったと思う。

予算の関係で自分たちで配信しないといけない場面に

マイナスワンの意味が理解できていないと

会場の音響担当とも連携がとれないので、

オペレートする人はしっかり意味を覚えておこう。

 

マイナスワンとは

 

マイナスワンとは

特定の音声を省いて出力することを指す。

 

配信で言う所のマイナスワンはzoomやWebex上で

参加している講演者の音声を

下の系統図のようにカットすることを指す。

 

 

リモートで参加している講演者の音声を

マイナスワンせずに、そのまま

配信音声と一緒に出力すると

ポイント

音声ループを起こして、ハウリングしてしまう。

 

マイナスワンはよく使う用語なので

覚えておくことをおすすめする。

 

オーディオインターフェースでの設定

 

マイナスワン設定については

音響ミキサーでの設定とオーディオインターフェースでの

設定が必要となる。

 

まずオーディオインターフェースの設定について解説していく。

扱うオーディオインターフェースについては

下のリンクから確認してほしい。

参考配信用途におすすめなオーディオインターフェースを解説!

  今回は配信機材についての記事。 リモートワークやオンラインイベントが増えてきた関係で一気に需要が増えたオーディオインターフェース。 配信 ...

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ダイレクトモニター機能をオフにするように

 

ほとんどのオーディオインターフェースは

ライン入力されてきた音声をそのまま

インターフェース本体のAUDIO OUTから出力するように設計されている。

 

配信ソフトに送っている音声は問題ないのに

インターフェースから出力されている音声が

ループしてしまうという体験をしたことはないだろうか。

 

この原因となるのがダイレクトモニター機能。

各メーカーによっては呼び方は違ってくるけど、原理は同じ。

 

BEHRINGER UM2の設定

 

まずは一番使用率の高いBEHRINGER UM2の設定から。

シンプルなインターフェースだからすぐ理解できると思う。

 

 

フロンパネル右端にある

「Direct Monitor」

このボタンがオフの状態ならOK。

もしこのボタンが押されていてLEDが点灯している場合、

リアパネルのAUDIO OUTから出てくる音声に

ライン入力の音声が入ってくる。

 

Roland Rubix 24の設定

 

まずはRoubix 24の設定方法について。

 

 

Rubix24はDirect Monitorというつまみが搭載されている。

購入時は真ん中になってて、この状態だと

ライン入力される音声がRubix24の出力にのってくる。

ライン入力をマイナスワンする場合は、

つまみを左に回し切ることで設定が完了する。

 

 

さらに背面スイッチも設定が必要。

Loopbackというスイッチがあるけど、

これがONになっていると、

配信ソフトに送る音声にzoomやWebexから

返ってくる音声がMIXされてzoom上でハウリングしてしまう。

 

ポイント

Direct Monitorは会場スピーカーの出力

LoopbackはzoomやWebexの音声出力

 

とRolandのオーディオインターフェースの場合は覚えておこう。

 

Roland Rubix22の設定

 

同じRuibixシリーズで下位機種のRubix22の設定

 

 

Rubix24はフロントパネルにつまみがあったのに対して

Rubix22はリアパネルに スイッチ形式で搭載されている。

 

写真のようにスイッチがオフになっていればOK。

デフォルトはオフになっているので、

誰かが触らない限り変わることはないだろう。

 

TASCAM US-1×2HRの設定

 

最後はTASCAM US-1×2HRの設定について。

この機種もすっきりしたインターフェースなので

迷うことはないだろう。

 

 

 

この機種はリア・パネルに

DirectMonitorというスイッチが搭載されている。

オフにしておけばOK。

 

古いオーディオインターフェースは要注意

 

古いオーディオインターフェースは

マイナスワンの設定ができない機種がほとんど。

下の機種はDirectMonitor機能の

オンオフ切り替えができない。

 

 

中古で探している場合、

DirectMonitorのオンオフができるか等

しっかり確認するように。

 

音響ミキサーでの設定

 

オーディオインターフェースの設定ができたら

次は音響ミキサーの設定。

下の音響ミキサーの記事でも紹介しているけど、

参考【音響機材】配信で使える音響ミキサーを紹介!

  今回は音響ミキサーについて記事にしていこうと思う。 マイクが多くなってくるとチャンネル数の多い音響ミキサーが必要になってくる。 &nbs ...

続きを見る

 

配信ソフトに送る音声は基本的に補助出力から

出力することが多い。

メモ

業務用オーディオでの補助出力は

  • AUX (オグジュアリー)
  • FX (エフエックス)
  • OMNI (オムニ)

とよばれることが多い

 

下の写真のようにチャンネル毎のAUXやFXのつまみを

zoom音声のみつまみ下げておけばマイナスワン設定となる。

 

 

画面のような感じでzoomやWebexから返ってくる

講演者の音声だけを配信ソフト送りに

送らないように設定しておけばOK。

 

なんのことやらさっぱりわからないという人は

FX出力から配信ソフト送りを設定して、

画像のような感じにつまみを設定すればハウリングはしないと思う。

 

施設の音響設備を使う場合の注意点

 

専門スタッフが常駐している施設なら問題ないだろうけど

常駐していない施設も多い。

この場合は「マイナスワン」で音声ラインがほしいと言っても

理解してもらえないだろう。

この場合、どうしようもないので

自分たちで音響ミキサーを持ち込まないといけない。

 

現場下見に行けていなくて

地方の古いホテルや会館で配信する場合は

予備の音響ミキサーや音響機材を

機材車に積んでおくことをおすすめする。

 

ちなみに施設音響で多いのが

RAMSA(Panasonic系列)やTOAのような設備向け音響ミキサー。

 

古い機種だとそもそも配信出力できる機能が搭載していないことが多い。

合わせてマイナスワンもできないことが多いので

現場下見に上記のミキサーが入っている場合は

音響機材すべて持ち込む方向で想定しておこう。

 

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灰の人

関西在住のアラサーのサラリーマン。イベントの支流になりつつある配信業務を日々行っています。 「現場で得た知識を共有したい」と思ってブログを立ち上げました。 これから配信業務に携わる方の手助けになれるよう日々勉強中

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