今回は配信業界ではスタンダートになりつつある
ATEM miniについて記事にしていこうと思う。
ATEM miniとは
配信業界でATEM miniのシェアが爆発的に広がっている。
4入力までHDMIの切り替えができ、
USBキャプチャーとしてPCがに映像・音声を取り込める。
さらに専用ソフトフェア「ATEM Software Control」
で画面合成や画面キャプチャー、テロップ出しが可能。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/atemmini/software
Pro以上のモデルは有線LANケーブルをRJ-45端子に接続すれば動画サイトへの直接エンコードも可能。
さらに同時に映像・音声収録もできる。
ドライバー不要でPCに映像・音声をキャプチャーできるので
セキュリティの厳しいPCでもインターネットにさえ繋がっていれば使用が可能。
業務機並の機能があるけど、コンシューマ機材の為、業務機よりも圧倒的に値段も安価。
かなりオススメできる配信機材となっている。
機材としての競合はRolandとなる。
ただRolandは完全にプロよりの
スイッチャーを製造しているので
価格面で見ると大きく差が出てきてしまう。
個人で業務を行う分にはATEM miniでいいだろうけど
シビアな現場やしっかりした機材がほしい場合は
Rolandを選ぶようにすれば間違いはない。
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ATEM miniで3機種、ATEM mini Extremeで3機種
ATEM miniがコンシューマ向け、
ATEM mini Extremeがプロ向けという風に棲み分けしている印象だ。
この記事を読んでいる方に関しては
ある程度の配信知識があるということで、
大まかな特徴しか記載しない。
できること | できないこと | |
ATEM mini | ・HDMIスイッチャー
・USBキャプチャー ・映像合成 |
・PVW OUTできない
・動画サイトへ直接エンコードできない ・収録ができない |
ATEM mini Pro | ・動画配信サイトへ直接エンコード
・PGM OUTを収録できる(USBメモリ等に) |
個別収録ができない |
ATEM mini Pro ISO | ・全映像チャンネル個別収録可能 | なし |
ATEM miniに関しては4万以内(税抜)で購入できてしまう。
いろんな人が紹介記事や紹介動画を作成しているから
操作方法や設定に関しては、そちらを確認してもらえればと思う。
「ATEM mini」で検索すればたくさん記事が表示されるはずだ。
コンシューマ向けの機材でこれだけの機能を有しているのに、
4万未満で購入できるのは素晴らしい。よい時代になったと感じる。
実は発売時代は3年ほど前なのだけど
2021年の初旬時、配信需要が急激に高まった際に、
注目されて爆発的にシェアが広がった。
どこの販売店も品切れで
納期2〜3ヶ月とバカ売れして手元に届かい期間が長く続いた。
現在は流通在庫も安定しているので、
購入できないことはないだろう。
ATEM mini SDIの登場
2022年8月に入出力がすべてSDIに変更させた
ATEM mini SDIが発売された。
Blackmagic Design ATEM SDI Pro ISO
機材レンタル
機材レンタル
機能的には変更なし
入出力端子がSDIに変更されたのみで
おおまかな機能は従来のATEM miniと変わらない。
下の方で機能解説をしているから
そちらを確認してもらえればと思う。
ATEM SDIに関しては
ATEM SDI mini
ATEM SDI mini Pro ISO
ATEM SDI Extreme ISO
上記のラインナップとなっている。
SDIとは
業界の人以外には馴染みがないかもだけど
SDIとはHDMIと同じ映像伝送ケーブル。
ロック機能がついていて、抜けにくく
ケーブル皮膜が太いのでめったなことでは壊れない
現場向きのケーブルとなっている。
映像伝送については下の図を見てもらえればと思う。
SDIの規格自体は10年前くらいから存在しているのだけど
当時はコンバーターの価格が高く、
一般の人が手の届く機材ではなかった。
近年ではSDIからHDMIへのコンバーターも
安価に入手できるようになってきていて
下のようなものが安価で性能も高い。
従来のATEM miniと比べて業務用機向けになるので
価格としては高額になっているけど、
マルチカメラな現場だとHDMIよりも
SDIベースの方が都合がよかったりする。
ATEM mini 購入 / レンタル先 リンク
HDMI切り替えとUSBキャプチャー目的で使用するなら無印でOK
機材レンタル
予算があるならProモデル以上
予算があるならProモデル以上を購入することをおすすめする。
上記の表で記載しているけど、
LANケーブルを繋げば動画配信サービスに直接配信が可能。
さらにHDMI出力を
スイッチングOUT(PGM OUT)
マルチビューOUT(映像チャンネルが表示)
に切り替えができる。
HDMI出力で入力ソースをモニターしながら、
USB type C出力でパソコンに取り込むという方法が可能だ。
Blackmagic Design ATEM Mini Pro
機材レンタル
さらに予算があればISOにしよう。
HDMI入力を個別収録してくれるから、
あとの動画編集が楽になる。
BlackmagicDesign ATEM mini Pro ISO
機材レンタル
入出力が多いモデルも
かなり金額があがってしまうけど、
ATEM mini Extremeになると
HDMIが4chから8chに増え、HDMI出力も1chから2chに増える。
拡張性が格段にあがるけど、
その分金額も業務用機並の金額になってしまう。
Blackmagic Design ATEM Mini Extreme
予算が限られている場合は、
ATEM miniを配信スイッチャーとして選定すれば問題ない。
YouTube等の動画サイトへの配信も視野に入れているなら
ATEM mini Pro以上の機種にすることをおすすめする。
USBケーブルは下のものを使うことをオススメする。
ATEM miniシリーズの使用上注意点
当然メリットばかりではない。
使用するうえでの注意点を下に記載していく。
Pro以上のモデルはキャッシュが溜まらないよう同時に配信、収録はさける
よく報告される不具合が
ATEM mini本体のキャッシュが溜まってフリーズする現象。
これは有線LAN経由でオンラインになっている動画配信サービスに配信し、
同時にUSB type Cの出力で収録してる際に起こる。
可能であればHDMI出力を
キャプチャーボードでパソコンに取り込んで配信し、
USBで収録のみ回すという方法を検討しておこう。
本体が熱を持つ
これもよく聞く不具合というか製品の仕様。
本体に冷却ファンが搭載していないので、かなり熱を持つ。
卓上ファンなどで冷却しながらの運用をオススメする。
とくにExtremeモデルはファンレスでサイズが大きくなっているから
なおのこと熱を持ちやすい。
長時間の現場、野外で環境が高温に
なる場合は、注意しておこう。
HDMI INPUT 1にパソコン出力を入力せず、カメラ専用にする
INPUT 1の入力フォーマットに関してはカメラ向けのカラー設定や圧縮値となっている。
パソコンの映像を入力すると色が変になったり、
映像が映らなかったりと不具合が発生する可能性がある。
INPUT 1には極力カメラ映像を入力するようにしよう。
まとめ
安価で高性能と言っても
上記に記載したデメリットがあるので
すべてが優れているわけではない。
コストをできるだけ下げて高性能な機材に
仕上げた分、本体への負担がかかる規模の配信では
メイン機材として使用する選択肢には入ってこない。
YouTube以外でもzoomは問題ないけど
WebexやteamsにUSBキャプチャーする際の
相性問題などあったりする。
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あくまでコンシューマー機材ということを
忘れないようにしよう。